紙ストローの歴史と進化
紙ストローの歴史は、マイクロプラスチックなどの環境問題が表面化してきた近年に開発されたものと考えられがちですが、その歴史は意外と古く、1800年代後半のアメリカで誕生したといわれています。
紙ストローの歴史は、大きく3つの時代に分けられます。
1. 誕生から普及までの時代
1800年代後半のアメリカで、初めて紙ストローが歴史の表舞台に登場しました。しかし、紙ストローが登場した初期は、一つ一つ手作業で作られておりコストも高かったため、一般家庭で広く使われるまでには時間がかかりました。ようやく普及するようになったのは、製造機械が開発されて大量生産できるようになった1900年代に入ってからです。
2. プラスチックストローの登場による衰退期
1900年代後半になると、プラスチックストローが開発されました。プラスチックストローは、軽くて丈夫で、コストも安くなることから、紙ストローの需要は減少し始めます。一方のプラスチックストローは、そのコストの安さと利便性から瞬く間に世界に広がりました。
この流れはマイクロプラスチックなどの環境問題が出る2000年代まで続きました。
3. 環境問題への意識の高まりによる再注目期
近年では、プラスチックごみによる環境問題が深刻化していることから、紙ストローが再び注目されるようになりました。
マクドナルドやスターバックスなどの有名企業から、国や自治体もプラスチックストローの販売や提供の禁止を打ち出したことで、プラスチックストロー廃止の流れが急速に広がりました。プラストローの代替品として、竹やステンレス、ガラス、シリコンなどさまざまな素材のストローが登場しましたが、その中でも紙ストローはコストも安く採用する個人や企業で普及が進みました。
紙ストローの進化と未来
元々はストレートの紙ストローしかありませんでしたが、さまざまな現場のニーズから、伸縮タイプや曲がるタイプなど、利便性を高める機能が付いた紙ストローが開発されてきました。
プラスチックストローに比べて、耐久性やコストの面でまだ課題が残りますので、今後はこれらの課題を解決し、環境負荷を低減しながら、より使いやすい紙ストローの開発が進められ、今後もますます普及していくことが期待されています。